この本読んだよ。
一瞬一瞬をキラキラと輝いていたい。駈け抜ける風のように爽やかでありたい。素晴らしい本との出会いと別れ。日々の読書と生活の記録です。
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ドナウの旅人
ドナウの旅人 (上)
(1985/06)
宮本 輝
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ドナウの旅人 (下)
(1985/06)
宮本 輝
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「ドナウの旅人」(上・下)
突然、家出した母を追って麻紗子はドイツに向かいます。母は男性と一緒でした。
麻紗子の恋人、ドイツ人のシギィ、母絹子と17歳年下の愛人、長瀬道雄、2組の男女は共にドナウ川を辿って旅をします。家出した母を探し求める旅でしたが、かつての恋人シギィとの再会は自分を探し求める旅でもありました。長年生活を共にしてきた父と母の修復できない確執。多額の借金をかかえ自殺を考えて旅にでた長瀬。それぞれの人間模様が繰り広げる人間愛。
ドイツ、オーストリア、ウィーン、ハンガリー、ブタペスト、ユーゴスラビア、ベオグラード、7ヶ月に及ぶ長い旅の道のり。シギィの友人ペーター・マイヤー、ウィーンの日本人留学生仲間たち、様々な人々との出会いが魅力的です。
その人々が私の心に残した言葉
「賢すぎる女も、それに愚か過ぎる女も、人生を劇のように生きられないわ。でも、それが楽しい劇だろうと哀しい劇だろうと、劇のない人生に真のしあわせなんかありませんよ。そして劇は偶然に訪れたりしないわ。さあ、そろそろ準備をしなさい。忘れ物はない?」
〜下宿先のベルタ・アムシュタイン夫人の言葉〜
「男は、ひとりの女に対して50年でもプラトニックでいられるけれど、女はどうしても生身の対象が必要なのよ。そんな気がするわ」
〜酒場でのふたりの老人の会話〜
「香水の種類によって違うと思うわ。ベーターが没頭してる学問も、おんなじことよ。私はひとつのことに没頭して貫きとおした人は、それが決してはなやかな物でなくたって、忘れたころに匂いを放つと思うの。忘れたころに匂いを放って、人間をほっとさせたり、うっとりさせたりするのが、本物の香水よ」
〜麻沙子〜
「お前の連れて来た娘は、俺が惚れた若後家よりももっと厄介なタイプだ。さっき言ったろう?いろんな女がいるって。おんなじように、いろんな男もいるのよ。ただ行為だけで歓べる連中がいる。世の中、そんなやつのほうが多い。あの娘は、行為では歓ばん。そのくせ、こちらの清潔な心でも歓ばん。自分以外の人間の心というものに重きを置かないやつは、どんなに頭が良くても馬鹿なんだよ」
〜シギィの父〜
「〜ジプシーが自殺したなんて話、聞いたことがない。あいつらが、生まれたときからどんな生活をしてきたか知っている?なかには、1、2歳の自分の子供の腕や足をわざと曲げて奇形にして、その子が5、6歳になったら、物乞いさせる親もいるんだ。あたしは、そんなジプシーを見るたびに、石を投げてやりたくなる。あんたはたいした苦労もせずにおとなになった甘ちゃんさ。だから、そんな見えすいた手口に、すぐ引っ掛かっちまったのさ。いい勉強したと思って、十年ぐらい苦労してみなよ。どんなめにあわされたって、親に手足を曲げられるジプシーの子供と比べたら、まだましじゃないか。死のうなん
て、頭が良くて心が腐ってる人間の考えることさ」
(中略)
「人生なんて挫折して当たり前じゃないの。うまくいくほうが不思議なんだっていうふうに、あたしはいつのまにか考えるようになったのさ。だから、あたしは、いいことがあったら、ああ、よかった、よかったって手を叩いて喜ぶんだ。悪いことが起こったら、まあ世の中、こんなものだって口笛吹いて、おかしくもないのに笑ってやるのさ」
〜ステラ〜
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Janre:
日記
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No.86 :
2008/07/22(Tue) 23:58:47
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